2017/02/22
前科がつくと、どうなるの? これだけは知っておきたい前科を避ける重要ポイント
2017/02/20
夫が逮捕されました。いつ釈放されるのでしょうか?
保釈について教えてください
少しでも早く釈放してもらいたい!
このページをご覧のあなたは、このようなことでお悩みではありませんか?
逮捕されてしまった場合、日常生活を取り戻すためには、留置施設から釈放されることが一番大事です。少しでも早く釈放されることができるよう、釈放の流れや仕組みを解説していきます。
事件によって、釈放されるタイミングは異なります。
釈放を目指す場合は、できるだけ早い段階で弁護士に事件を依頼する方が良いケースが多いでしょう。
釈放のタイミングとして大まかにわけると以下の通りに考えられます。
①勾留が決定されなかった場合
②勾留中に、準抗告認容、勾留取消、執行停止があった場合
③勾留のあと、不起訴もしくは略式罰金になった場合
④勾留のあと起訴されたが、保釈が認められた場合
⑤起訴され保釈が認められなかったが、執行猶予の判決を得た場合
逮捕されたあとに釈放になるケースもあります。
基本的に、逮捕されると、検察庁に事件が送られます。これを「送致」といいます。
送致された後は、検察官が勾留請求をするかどうかを判断します。
そして勾留請求がされると、裁判官が勾留するかどうかを決定します。
この時点で弁護士に依頼をしていると、弁護士は検察官や裁判官に対して勾留を阻止する活動を行います。
勾留請求や勾留決定がされなければ、逮捕から72時間以内に釈放することになります。
勾留決定後でも、勾留の決定の取り消しを求める不服申し立てをすることができます。
これを「準抗告(じゅんこうこく)」といいます。
この準抗告の申し立てが認められた場合、釈放されます。
勾留が決定された後、事後的に勾留の理由や必要性がなくなった場合は、勾留取消請求を行って釈放を求めることが考えられます。
「勾留取消請求」は、準抗告と異なり、事情の変更に応じて何回でも請求できる点が特徴です。
例えば、勾留決定後に示談が成立した場合などが考えられます。
勾留取消請求が認められた場合も、釈放となります。
勾留されているときに、体調悪化で入院手術しなければいけなくなった場合や、近親者が死亡したため葬儀に出席したりする必要がある場合など、数日間だけ留置施設から出してもらえる場合があります。
これを「勾留執行停止(こうりゅうしっこうていし)」といいます。
これは、緊急の場合に一時的に釈放してもらう手続です。
用件が終わったら、期限内に必ず警察署の留置場に戻ってこなければいけませんが、認められた用件を済ませる間だけ留置場から出ることが可能になります。
事件によっても弁護活動の方針は異なりますが、勾留された後に釈放されるためには、不起訴を目指すことが早期解決につながります。
不起訴で釈放されるケースとして多いのは、被害者との示談がまとまり、事件を起訴する必要がなくなった場合です。
検察官は事件を「不起訴処分」とし、釈放され、事件は終了になります。
その場合は、この事件についての刑事裁判は開かれないことになるので、前科がつくこともありません。
勾留の満期日に、検察官が「略式命令」で起訴すると決めた場合は釈放されます。
略式命令は、いわゆる罰金刑のことです。
罰金を支払うことを条件に、釈放されます。
逮捕されているご本人は勾留中のため罰金を納めることができないので、ご家族の方が代わりに検察庁に赴き、罰金を納めることが多いです。
略式命令で罰金を課せられた場合は、前科はついてしまいますが、釈放され、事件は終了になります。
時には「処分保留」で釈放になるケースもあります。
検察官は、決められた勾留の満期までに起訴するかどうかを決めなくてはいけません。
しかし、犯罪の立証ができなかったりすると、起訴することができません。
まだまだ捜査が必要であると判断した場合は、不起訴にもならず、罰金刑でもなく、一旦釈放されます。
この後も事件の捜査は続くので、「在宅捜査」に切り替わります。
今後は検察官からの呼び出しがあれば、検察庁に赴き取り調べを受けることになります。
釈放後は自由に学校や職場に通うことができ、今までどおりの日常生活を送ることができます。
保釈とは、事件が起訴された後に、裁判所に「保釈金」を預けることで釈放される制度のことです。
保釈を請求できるのは、事件が起訴された後だけです。
逮捕されてから事件が起訴される前の被疑者勾留の段階では、保釈を請求することはできません。
保釈を請求した際の問題としては、請求した保釈が許可されるかどうかです。
尚、以下の場合は保釈が許可されないことがあります。
・殺人や強盗など重罪の被告人
・過去に同種の事件の前科がある被告人
・逃亡・証拠隠滅のおそれがある被告人
・住所不定の被告人
保釈のメリットは、裁判が終わるまでの間、留置施設や拘置所から出て、実社会で生活できる点にあります。
保釈が認められると、社会内で生活することができるので、裁判の準備や判決後の社会復帰がしやすくなります。
事件が起訴された後も、身体拘束が続く場合があります。
その時は、弁護士を通じて保釈を請求します。
保釈が認められるケースとしては、常習性や証拠隠滅のおそれがないと判断された場合です。
裁判官に保釈を請求してから、検察官に意見を求める等の審査を経て、許可決定が出るまで1~3日程度かかることが多いです。
したがって、保釈による釈放は、起訴されてから数日後が一般的なケースです。
保釈の許可が出た後は、裁判所に保釈金の納付をしなくてはいけません。
保釈金が納付されてから数時間後に釈放になります。
保釈金とは、保釈の条件として裁判所に預け入れるお金のことです。
保釈金の相場としては、一般的な事件だと150万~200万の場合が多いです。
しかし事件によっては1000万円を超える場合もありますので、保釈金の見込みを弁護士に相談しておきましょう。
保釈金は高額のため、すぐに用意することができない場合もあります。
その場合は、保釈支援協会などの機関を利用して保釈金を用意することもできます。
一定の手数料を支払うことで、保釈金の立て替えをしてくれる機関です。
執行猶予とは、刑事裁判の判決において、一定期間内は、他の刑事事件を起こさないことを条件として、刑罰の執行を猶予する制度のことです。
この一定期間内というのが、「執行猶予○年」にあたります。
何事もなく過ごしていれば服役しなくてもよいということになります。
執行猶予がついた判決の場合、刑務所にいくことはなく、釈放となります。
逮捕された直後から勾留が決定されるまでの72時間は、留置施設の許可がない限りはご家族の方であっても直接面会することができません。
また、事件の詳細も警察から教えてもらうことができないので、今どんな状況なのか、どうしたらいいか分からなくなってしまいまうことが多いです。
その点、弁護士は逮捕されたご本人と一対一で面会(=接見)することが可能です。
弁護士が接見をすることにより、ご本人様から直接事件の詳細を聞くことができますので、事件に則したアドバイスをすることができます。
また、事件の経緯や詳細がわかると、事件の見通しがわかるので、ご家族の方にとっても精神的な不安が軽減されることでしょう。
弁護士をつけて活動を尽くせば、最善のタイミングで釈放される可能性が高くなります。
釈放の可能性やタイミングについては、実際に法律相談を受け、接見に赴いて判断しないと分からないこともありますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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